引っ越しを手伝って失敗
ウチには、もう使わないヒーターがある。
新居は今の住まいより、かなり気密性が高いということで、床暖房とエアコンで、じゅうぶんあたたかいらしい。
今の家は、ヒーター2台の内1台しか使わずで、でもどっちももう、使わないっぽい。
粗大ゴミの予約をしてた。
さすがに、ヒーターを下まで降ろすことは
出来ないから、それは手をつけてない。
2台の内、1台のヒーター内の灯油缶に、
灯油が少し残ってた。
自治体の、少量の灯油の捨てかたは
古紙や古布に染み込ませて、燃えるゴミ袋に
入れる方法。
手袋して、こわごわ、やった。
で、ゴミ捨て場所はマンションの敷地内だから、
よろよろと捨てに出かけた。
マンション内ゴミステーションは、
24hいつでも捨てて可。
もう夜中。
ちなみに娘と、多嘉良のお母さんは寝てる。
（多嘉良が遅い日は、お母さんが泊まる）
何で夜中に活動してるかって、
多嘉良の留守中（+志村さんやお母さんの目が薄れる時）しか、手伝えないから。
何もしなくて良いってのが、嫌だから。
途中で重くなり、ゴミ袋を引きずった。
ら…
どうなったでしょう。
穴が開いたようで、布に染み込んだ灯油の
跡が、
スイーッ、とマンションの共用部の通路に。
コンクリート。
これ、シミが残ったら…
エレベーター前だったので、急いで家に戻り、袋を2重に。
とりあえず、捨てに行った。
家のドア前から、エレベーター前までの
通路。
うーん。これは放置したら良くない。
食器用洗剤とスポンジで、手袋して掃除した。
しばらくして、確認。
微妙。
コンクリート 灯油 シミ取りの方法
で調べてみたら、ネコ用トイレ砂が
良いらしい。
他、熱湯で流して
家庭用油汚れの洗剤とか、良いらしい。
とりあえず、ヤカンにお湯をたっぷり沸かして、
気をつけて流してみた。
それから
迷ったけど、多嘉良に無断で
買いに出た。
真夜中のコンビニなんて、
みーさんと結婚する前、以来だ。
どきどき。
ネコ砂は、残念なことになかった。
他のコンビニまでは行けないし、
あっても、重くて持てないと
ようやく気づく。
その場では持てても、持って歩き続けるのが出来ない。
小さいモップ（トイレのスポンジみたいな）と、油汚れのための洗剤（セスキ炭酸ソーダ）を買った。
帰って、掃除して
シャワーして、休む。
ぐったり…
なぜかお腹痛いニャ…
腕は、頑張ったので痛いのは当然として。
ソファーで唸ってたら、多嘉良様御帰宅。
通路が濡れてるわけでして、
ウンコ顔で見下ろして来た。
経緯を伝えたら、
「余計なことするな」というのと、
「夜道歩いただと？」というのと、
「頼むから大人しくしていてくれ」というのと、
あと何だっけ…。（聞いてない）
あ、「なぜ一言連絡出来ないのか？」
と、
「何かあったらどうするのか」
と、
「何かあったら悲しむのは誰か考えろ」
と、
あと何だっけ…。（覚えてない）
あ、そうだ。
「不慮の事態、想定外の過失は不可抗力だから」？「管理会社に責められることはない」
みたいな話。
でも、私が袋を引きずったからだし。
もう少し、布や紙を入れておいたら良かった。
または、最初から袋を2重にするとか。
いつもボーッとしてるので、やっぱり手伝ってはいけないんだなあと、
だんだん悲しくなり、神様のお人形がある
部屋へ行き、泣く。
多嘉良は、着替えてからソーッと来た。
これでため息つかれたら、立ち直れない
と思ってたら、
「どうせこの建物に世話になったとか、★★さんと◎◎さん（同じ階の方々のこと）に悪いと思って掃除したんだろう、隅から隅まで」と言った。
多嘉良って。
わかるんだ！
と思い、また泣く。
みーさんと暮らしてた時、
そこのマンションのエレベーターが、
誰かのゴミ出しで汚れてて、
掃除しようとしたら、「何のための管理費？」と言われた。
多嘉良も、合理的じゃないことは
嫌いなはずだけど。
「お前だから、仕方ない」と言った。
一気にえへへー、となり、
ピョーン、と抱きついて抱っこしてもらったは良いけど、
多嘉良、急に老けたなあ。白髪が、ちらほら。
パッと見、10本くらい。
40才前で。
ま、頭使う人は白髪出るのが早いとか、
言うけども。
お父さんが、髪の毛フサフサのロマンスグレイなので、多嘉良もそうなるわね。
目尻の辺りとか、外で険しい顔ばっかしてるからか、ちょっとシワが。
うーん。同い年には絶対、見えない。
「ねえねえ、お腹出てるよ」
と言ったら、「………」。
ジムに行くのは良いんだけど。
お腹引っ込まず、腕や肩や背中だけ鍛えられてない？意味わからん。
―＊―
朝見たら、シミは綺麗に消えていた。
神様にお礼のお祈りをした。
多嘉良が「思考回路が子供」と言ってる。
